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ALOHA


今日は前の会社の同期で1番仲良しなyukinoとランチへ。



結構久々になってしまったから
お互いの近況を報告しあうのにおしゃべりが止まらなかった。






同期とは皆で仲が良いのだけど
最初に仲良くなって”ペア”と見られていた私達。


初めて内定者で集まった時
”ねえ、もしかして帰国?”
という彼女の一言でグッと距離が近くなった気がする。



雰囲気?喋り方?意見の持ち方?表現のしかた?
帰国子女同士って、それにすぐ気付く。
感覚をわかりあえると、すごく仲間意識が生まれる。


内定をもらってから、就職するまでに1年あった。
その間に2人で遊んだり不安をシェアしたりして過ごし、
ラッキーな事に、一緒に神戸配属が決まった。



一緒に物件探しへ行って、一緒に海の見えるマンションに住んで。

だけど信じられないくらい忙しい仕事だったため、
遊んだ記憶はほぼなく、たまにランチやディナーを一緒に取っただけ。



それでも時間があえば部屋に行ったり、コーヒーを1杯だけ飲んだり。

一緒に神戸に住めたのは、本当に心強かった。


yukinoの方が先に退職が決まって
もうそろそろ東京に帰るって時に、ゆっくりディナーをして
色々話したんだ。



自分達の適応能力の低さ。
我が強いこと。
協調性に欠けること。
”帰国子女”という部類に分けられること。
他国で育ったバックグラウンドがあること。



正直にいうと、自分で選んだ道だったのに
それがコンプレックスに思える瞬間が多々あった。



どうして大事な時期を他国で過ごしてしまったんだろう?
どうして日本人の一般的な青春を捨ててしまったんだろう?
どうして買い物も洗濯も掃除も全て自分でやらなくてはいけないんだろう?
どうして大切な母親が泣いてるのを振り切って何年も日本を離れてしまったのだろう?


何かあると、
”人間性が構築される1番大切な時期に、外国になんか送るんじゃなかった”
と、何度も何度も言われてきた私は


” 私は、大きなミスをしたのかもしれない。 ”

と、ずっと思い続けて
人との考え方の違いやペースの違い、色々な事にうまく馴染めない自分にイライラし
”ひょっとして、これは皆と育った環境が違うから?”と、帰国である事にコンプレックスを抱いていた。



だけど、yukinoと話したあの夜

”しょうがないよ、だって私たち帰国だもん。”

とアッサリ言う彼女の言葉に、
ずっとモヤモヤしていたものがパンって消えたんだ。



彼女は自分のバックグラウンドやルーツ、育った環境を
しっかり受け止めて生きてるんだなあ、と

自分に否定的だった私はハッとしたよ。


その日から本当に、考え方が変わったんだ。
性格の問題ももちろんあるよ。
だけど
悪い部分を自分のバックグラウンドのせいにするのは、やめた。



人との出会いや会話で、自分の考え方が変わるってなかなかないことだから
彼女のおかげでこんなにポジティブになれた事を幸せに思う。



よく

”なんでそんな年から留学したの?”って聞かれるんだ。

”普通の女の子になりたくない” っていうのが当時の理由だった。


別に英語ができるようになりたいとか、帰国子女っていうステータスが欲しかったわけでもない。


”きっと色んな物を見て、経験したら、人としてすごくレベルアップできる気がするから”

って言って、自分で選んだんだ。



親に無理矢理行かされたわけでも、成績が悪くて行く学校がなかったわけでもない。


週3日の塾と、2日の英語塾と、2日の家庭教師と、隙間時間には英会話スクール。
そこまでして手に入れたかったもの。



幼稚園からずっと一貫校に通って、なんの選択をする事もなく、皆とのんびり育った私が


初めて自分で選んだ未来だったの。



ポジティブに受け止められるようになってから

行く前の努力も、向こうでの苦しい経験もぜーんぶ含めて
”あの時頑張って良かった。あの生活があったからこそ今の私なの。”
って自信を持てるようになったのが、すごく嬉しいんだ。


”普通になりたくない。自分で未来を選びたい”って躍起になっていた
14歳の時のあの気持ちを、ずっと忘れたくないな。





彼女と話していると、そんな気持ちを
ふと思い出させてくれる。


きっと彼女も乗り越えて、ポジティブに捉えられるようになったんだろうなあ。


みんなそれぞれのバックグラウンドがあっての、今だからね。


やっぱり無駄な事って、何一つないんだって思う。


何かにトライする事に躊躇っているなら、
数年先の、レベルアップしてるであろう自分を想像してみてほしい。

絶対ワクワクして、トライせずにはいられなくなるから。


おやすみなさい。
素敵な夢をね。


MAHALO

@sakiiiya